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【NEWS】
全国の自治体で働くみなさんへ贈る
『市役所処世術十講』
38年間の市役所生活を振り返りまとめてみました
いま、後輩たちに伝えたい経験から学んだ処世術
* 下のWordファイルをダウンロードしてお読みください。
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元気な自治体づくりをお手伝いします!
職員がいきいきと働き,協力原理が働く組織であってはじめて、自治体は住民のためにその力を発揮することができます。長年人事行政に携わった経験、これまでの研究活動で培った知識とノウハウ、そして人材育成への情熱を、人材育成に取り組む自治体のお役に立てたいと思っています。
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人事評価の導入・運用でお困りの自治体へ
地方公務員法が一部改正され、自治体においても旧来の勤務評定に代わって人事評価を実施することになりました。
しかし、給与・勤勉手当の査定を目的に企業モデルや総務省モデルの人事評価制度を導入した自治体では評価のバラツキがあり制度運用が行き詰っている、すぐに形骸化してしまい職員のモチベーションが逆に下がってしまった、といった問題が発生し「人事評価制度を見直したい」といった相談が多数寄せられています。
また、人事評価の導入を検討されている自治体からは、「本当に人材育成と組織の活性化につながる評価制度を導入したいがどうすればよいか」という相談をいただいています。
人事評価については、国よりも早く多くの自治体で先進的な取り組みがなされ、優れた評価制度が開発・運用されています。その代表と言えるのが岸和田市で独自に開発され2004年から導入・運用されている「人材育成型人事評価制度」です。
今回の地方公務員法の改正を機に、新たな人事評価制度の開発・導入、または現行の制度の見直しを検討されている自治体、あるいは「人材育成型人事評価制度に興味がある」という自治体がありましたら、気軽に電話かメールでご相談ください。特に、予算も人手もないという中小規模自治体のお手伝いをしたいと思っています。
(活動フィールド
■人事評価制度の制度開発・運用のコンサルティング
(人材育成型人事評価制度を全国の自治体に広める活動、特に専任スタッフを置けない中小規模の団体のお手伝いをしたいと思っています)
■人材育成、人事評価制度についての講演
テーマ「人材育成と人事評価」など
■人事評価制度(能力評価・業績評価)の導入時研修の講師
テーマ「能力開発と人事評価」
「業績評価(目標管理)研修」(シート記入演習含む)
■運用研修の講師
テーマ「実践的な評価と育成面談」「人事評価と自己能力開発」
■キャリア・デザイン研修などの講師
【私のこだわり】
人事評価制度を給与・勤勉手当の査定に使うことを目的とされる場合は、お手伝いできません。なぜなら、職員のモチベーションを低下させ、組織を壊すお手伝いはしたくないからです。
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わずか2~3か月で人事評価制度が
開発・導入(見直し)できる!
人材育成型人事評価制度を構築する支援コンサルティングをします。
・・といっても、コンサルティング会社のように制度設計や評価シート、マニュアルなどの作成を全面的に請け負うことはしません。
あくまでも人事担当が自力で制度を構築する支援(お手伝い)です。
そうでないと、人事評価制度や運用に関するノウハウがその自治体になにも残らないからです。
制度構築に必要なノウハウや評価シート・マニュアル(モデル版)のデータを提供しサポートしますので、簡単な作業で制度を構築できます。
必要なのは、人事担当者の熱意と研修を実施する費用だけです(コンサルティング料はいただきません)。
(お引き受けする条件)
①人材育成型の人事評価制度(岸和田方式をベースにした制度)を導入
する。
② 給与に直接的に反映しない(勤勉手当、昇給の査定に使わない)。
(支援コンサルティングの内容)
① 検討委員会またはプロジェクトチームへの制度設計の研修をします。
② 制度構築(設計)に必要な情報や資料を提供します。
③ 岸和田方式の評価シート、マニュアル(モデル版)などのデータを提
供します。(必要な修正だけでマニュアルが作成できます)
④ 導入時研修(制度・コンピテンシー能力評価についての講演、育成面談の研修、業績評価の目標設定の研修など)講師をいたします。
⑤ 人事担当者からの相談などに応じてアドバイスします。
(費用)
これまで支援コンサルティングした自治体では規模・職員数などによって異なりますが、町村規模で数十万円程度、中小規模の市で数十万円~百数十万円程度の研修費用(講師料)で制度構築をして導入できています。
担当者からの相談には無料で応じてアドバイスします。
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【 NEWS 】
総務省モデルの人事評価を導入した多くの自治体が、業績評価(目標管理)で失敗している!
運用方法がわからない 「やらされ感」で形骸化した
目標が設定できない 職員の不満の声が噴出!
研修が不十分で目標がうまく設定できない
結果ありきのつじつま合わせの評価になってしまっている
その原因は・・・
①一般職員まで対象に実施し、評価のための目標管理になっている
目標管理ができるのは仕事をマネジメントする立場の人(マネジャー)だけだが、仕事をコントロールする権限のない一般職員までを対象にして実施する自治体が多い。そのため職員からすると評価を受けるためだけの目標設定になっている。これでは職員が「やらされ感」を持ち運用が形骸化するのは当たり前。
②一方的なトップダウン(ボトムアップになっていない)
目標管理の本当の目的は、ボトムアップで現場の声を反映した「現場主義」の組織運営をすること。仕事を職員が自己管理して「仕事のやりがい」を感じてモチベーションを高めること。それによって生産性の向上をはかることだといえる。しかし、総務省(国家公務員)モデルの業績評価は一方的なトップダウンが前提でボトムアップの仕組みがない。
③研修が不十分で目標が上手く設定できない
コンサルに丸投げして人事評価制度を開発・導入し、研修もコンサルの講師任せの自治体が多い。コンサルの講師からいくら目標管理や目標設定の理論を学んでも、実際の目標づくり、シート作成はできない。目標をきちんと設定するには自治体現場に即した実践的な研修(演習含む)を実施する必要がある。
④年間スケジュールが現実に合っていない
勤勉手当の査定に合わせたスケジュールでは行政の実際の運用に合わず目標管理は機能しない。機能しない、つまり「仕事に役立たない制度」が職員に支持されないのは当然。
⑤上司の評価も結果ありきのつじつま合わせの評価に
勤勉手当に直接反映されるとなれば、上司が部下に不公平が生じないように結果ありき(持ち回り)のつじつま合わせの評価をするのは当たり前。これでは職員のモチベーションは逆に下がり、単に無駄な事務を増やしているだけ。
⑥組織マネジメントの向上につながらない
単なる処遇管理制度と考えられ、実際の仕事に役立てるという発想やドラッカーのいう組織マネジメントの発想が全く欠けている。それでは組織マネジメントは全く向上しない。
ご参照ください
下記のぎょうせい月刊「ガバナンスNo.182」掲載「組織を機能させる人事評価」をご一読ください。このように業績評価(目標管理)を運用・活用して初めて仕事に役立つ制度になります。組織マネジメントが向上し、生産性と職員のモチベーションの向上にもつながります。
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2018年7月13日 沖縄県内外から65名が参加
人材育成型人事評価自治体連絡会議
沖縄開催記念シンポジウムが開催される
第4回人材育成型人事評価自治体連絡会議の沖縄開催を記念して7月13日(金)に沖縄県男女共同参画センター「てぃるる」で「自治体の人事評価を考える」をテーマにシンポジウムが開催されました。
第1部では「人事評価はこれでいいのか? ~自治体で機能する人事評価とは~」のテーマで私(小堀喜康)が講演しました。
第2部では人材育成型の人事評価制度を導入して運用する3自治体(岸和田市、米子市、沖縄市)の人事担当者による、これまでの取り組みの経過・状況と今後の展望について事例報告が行われた後、導入後の運用状況などについて参加者とパネラーの間で熱心な質疑が交わされました。
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【解説】地方公務員法の一部改正
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私が聞いた処遇管理(給与反映)型の運用実態は
(事例1)某県庁の課長談
「人事評価制度が導入されたが、運用は勤務評定のときと変わらない。部下に不公平が生じないよう持ち回り特昇のような形で「S」評価を持ちまわりで付けている」
(事例2)某市の課長談
「人事評価制度が試行から急に本格実施に移行し勤勉手当に反映されることになった。そこで、課長会では評価の相場(目安となる点数)を決め、例外的な職員を除きそれ以上の評価点をつけることを申し合わせた」
(事例3)某市の人事担当係長談
「評価結果を勤勉手当に反映させているが、職員からの不平不満が大きくならないようにできるだけ金額に差が生じない運用に努めている」
(事例4)某市の人事課長談
「業績評価の結果を勤勉手当に反映させているが、目標管理を使った評価方法には疑問を感じている。仕事ができない職員の方が、できる職員より高い点数になり勤勉手当も多くなるという矛盾した現象が起きていて、その解決方法が見つけられず困っている」
(事例5)某市の一般職員談
「人事評価が導入され勤勉手当に反映されていますが、職員はみんな全く関心を持っていませんね。ただ、シラケているといった感じです。自己評価をして提出することになっていますが、私は提出していません。そういう人って結構多いんじゃないかな」
なぜ給与へ直接に反映してはいけないのか
① 給与反映する前提で評価すると、操作された評価となる(評価
が歪む)。
操作された(歪んだ)評価では能力開発に活用できない。
② バラツキのない客観的で公平な評価は現実には不可能(どうしても評価者の主観が入る)。現在のところ直接に給与決定に使える精度の高い評価方法はない。
その結果をダイレクトに給与に反映させると、処遇の不公平が逆に拡大するリスクが大きい。
③ 職員のモチベーションを高めるどころか逆に低下させる結果となる。
思考が短絡的になり、ズル・ごまかしが発生し組織モラルも低
下する(成果主義の弊害)。
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【余談】総務省の脅迫的な自治体への圧力
仕事で各地の自治体を訪れると、最近こんな妙な話を耳にする。総務省が行う起債(退職債)や中核市移行のヒアリングなどで、それらと関係のない人事評価制度の導入・運用状況の調査があるという。
人事評価は各自治体の首長の判断で実施し、法の趣旨に沿って「能力・実績を重視した人事管理」が実現するように創意工夫して運用することになっている。地方公務員法には、そう定められている。
しかし、総務省は国家公務員と同様に評価結果を直接的に勤勉手当に反映するようにと脅迫的ともいえる指導をしてくるらしい。(地方分権になり指導ではなく単なる助言のはずだが・・・。まあ人事評価についての知識・技術について国は自治体よりかなり遅れているので説得できないのだろう。だから権限をちらつかせた脅迫的な発言になるのだろう。だが、このような脅迫は決して許されない重大な自治権の侵害行為だ。)
そして、事態は深刻だ。なんといっても国との力関係では相変わらず自治体は弱い立場に置かれている。それが地方分権になった現在も変わらない現実だ。だから、このような圧力に屈して総務省の指導に従って人事評価の運用を変更してしまう自治体が出てきているのだ。これまで人材育成と組織の活性化に真摯に取り組んできた自治体の人事担当者は、断腸の思いだったことだろう。
民間企業も人事給与制度を脱成果主義にシフトしているのに、総務省はなぜ時代の流れに逆行したことを、これほどまでに強硬に進めようとするのだろうか?
どうも人事行政の分野に関しては、地方分権になるどころか、反対に中央集権が強化されてきているようだ。「自治省」から「総務省」へ名称を変えたのもそういうことなのだろうか。
自治への道は険しくまだまだ遠いなあ!と思わせる出来事だった。
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【余談】よくある人事担当者との会話
■人事評価の目的は?
仕事で自治体の人事担当者とお話をする機会が多い。そんなときに人事担当者に、「人事評価を実施する目的は何ですか?」と尋ねると・・・
「それは職員の能力や業績をきちんと評価して、それに基づいて給与・手当を決定して公平な処遇を実現するためですよ。職員のなかには頑張っている者もいるが、やる気がない者もいる。頑張っても頑張らなくっても同じ給与というのでは、みんな馬鹿らしくなって頑張らなくなってしまうからです」といった教科書どおりの答えが返ってくることが多い。
「いわゆるモラルハザードってやつね。確かにサボっている職員もごく一部にいるけど、ほとんどの職員は真面目に頑張って働いているように思うけどなあ・・。あなたは、どう?これまで給与に差がなかったと思うけど、馬鹿らしくなって手を抜いて仕事してたの?」と、さらに訊いてみると・・・
「そんなことありませんけど。でも、信賞必罰で給与に差をつけないと職員のモチベーションは上がらないと思います」とこれまた模範解答。
「なるほど、〝頑張った者が報われる人事制度に〟をめざすってわけやね。・・・で、仮に給与面で公正な処遇が実現できたら、ほんまに職員はやる気を出して、能力もアップするかな? 人事評価を能力開発のためにどう活用してるの?」と尋ねると・・・
「それは、ですね。面談で所属長が評価結果を職員に開示して、指導することになっています。そのための評価者への面談やコーチングの研修も実施しています」とまたまたお決まりの回答。
そこで、「それで面談はきちんと実施されてるの?アンケート調査なんかしているの?実施率はどれくらいだった?」と質問すると・・・
「いやぁ!それは、調査はしていませんけど・・・規則やマニュアルで面談を実施すると定めていますので、たぶん各所属長は面談をしていると思います」とやや苦しい返答。
さらに、「人事課は、どうですか? あなたは面談で人事課長からきちんと評価結果をフィードバックしてもらったかな? それで、あなたは能力開発しようという気持ちになった? 例えば、何か気づきというか能力開発の動機付けになるものがあったのかな?」と突っ込みを入れると・・・
「いえ、それは・・・人事課は、その時期は忙しくて面談する時間の余裕もありませんし。それに、面談は希望者を対象に実施することになっていますので・・・」と、だんだん声が小さくなってきた。
今度は少し方向を変えて「ところで考えてみると、人事評価って毎年一度行う全職員を対象にした能力リサーチだといえるよね。もし、コンサルなんかに依頼して全職員の能力調査をするとしたら、組織の規模や職員数にもよるけど数百万円、うっかりすると数千万円かかる。それを時間と労力を費やして全職員が毎年やっているわけだ。そうだよね」
「はい、そう言われると確かにそのとおりですね」と今度は素直な答え。
そこで、「そう、評価結果は能力開発を進めるうえで価値のあるデータだよね。それを活用しないのは、ほんまにもったいない話だ。全体の評価結果を職員にフィードバックするとか、それに基づいて研修を企画して職員の能力開発を支援するとか、そんな活用はやってるの?」と問いかけると・・・
「・・・・・・・」、今度は驚いたような顔をして黙っている。
■自分の頭で考えろ! 作業でなく仕事をしろ!
関西弁で少し言葉は汚くなるが「クソ真面目な人事担当者」とはこういう会話になることが実に多い、まったく困ったものだ。
「あんたら何のために人事という仕事をしているのか考えたことあるのか? どういう目的で人事評価に取り組んでいるのか? もっと目の前の現実をしっかり見て、自分の頭で考えて、作業じゃなくて仕事をしろ!」と言いたくなる。
国家公務員もそういう人事制度になっているので。首長からのトップダウンで市の方針だから。研究者やコンサルが書いた本を読んでもそう書いてあるので。情報誌にもそういう先進自治体の事例が紹介されているので・・・と言い訳するのだろうが、誰がどう言っているかなんてどうでもいい。自分の組織とその職員がどうなっているのか、どういう組織と職員集団にしていくのか、そのためにどうしていくのか、を真剣に自分の頭で考えているのかということだ。
いじわるな言い方で人事担当者だけを責めているようだが、実はそうではない。これは、人事担当以外の職員のみなさんにも言いたいことなのだ。
人事は組織で働く者すべての関心事だ。それによって全く異なる仕事をすることになる、生活が一変する、人生すら変わってしまうこともある。だから毎年の人事異動のたびに、職員の多くが一喜一憂する。昇格して張り切る者、新しい職場に不安を抱きつつもワクワクする者がいる一方で、今年もまた異動できなかった、あいつがどうして私より先に昇格するんだと不満をもらす者もいる。そういう光景を目にして、あなたもきっと誰がどんな基準で人事をしているんだろうと考えたことがあるだろう。だがもう一歩進めてあなたの組織ではどのような組織・職員づくりをめざして、どのような人事政策がとられているのかを考えたことはあるだろうか。
人事評価制度は人事制度の根幹をなす重要な制度だ。地公法が改正され全部の自治体に実施が義務づけられた。既に人事評価制度が導入されているという人も、検討段階だという人も、うちはこれから検討するとう人も、この機会に人事評価制度、人事制度、人事政策について是非とも一度考えていただきたい。
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【おしらせ】
私の本が、公人の友社から発刊されています。
著者割引扱い(下記に申込方法)でご購入ください。
小堀喜康 著
『自治体の人事評価がよくわかる本
― これからの人材マネジメントと人事評価 ― 』
A5版 122ページ 発行:公人の友社 価格:1512円(税込)
この本は人事担当者向けの専門書、実務解説書ではありません。
自治体に働くすべての職員が人事評価の目的と役割を正しく理解し、そのあり方を考えるための「人事評価読本」です。
職員と組織を元気にする人材育成型人事評価の考え方、人事評価をより深く理解するための基礎知識から、実際の制度の開発・導入、地公法改正への対応までわかりやすく解説しています。
【本の内容】
はじめに
序章 人材育成から自育支援へ
第1章 自治体の人事評価の状況は
第2章 人事評価の目的とは
第3章 モチベーションの知識
第4章 コンピテンシーの知識
第5章 目標管理の知識
第6章 簡易コンピテンシー評価(岸和田方式)
第7章 目標管理による業績評価(岸和田市モデル)
第8章 人事評価制度の開発と運用
第9章 地公法の改正への対応
おわりに
大阪弁コラム【独り言】
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(注)3冊までは送料300円が必要となります。4冊以上の場合は送料無料(公人の友社負担)となります。
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